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平成23年総会および懇親会報告

(桜蔭会神奈川支部便り 第40号より抜粋)

羽入学長講演「国立大学の法人化とお茶大の役割」

国立大学法人としての近況

国立大学法人としての第一期中期目標・計画期間(2004年度〜2009年度)では新しい取組が評価され、上位にランキングされた。続く第二期(2010年度〜2015年度)がスタートし、お茶大が社会に対してどのように見えるかを念頭に全力で頑張っている。

大学の戦略と活動

第二期の重点目標の一つは「新たな学士課程教育の構築」である。
三年前から進めている「二十一世紀型文理融合リベラルアーツ教育」は、震災後、一層その必要性が注目されている。また、多様な視点を育成する「複数プログラム選択履修制度」を今年度開始した。
一方、外国からお茶大が認められるようにしたいとの思いから、学長就任後二年間で十四の大学と国際交流協定を締結したが、今後も「国際化」を進展させて行く。
さらに、幼稚園から大学院までを敷地内に擁する本学の特色を活かし「附属学校と連携した統合的な教育組織の構築」を図りたい。

二つの「コモンズ」

近年の画期的取組として二つの「コモンズ」をご紹介したい。
一つは附属図書館に開設した国内初の「ラーニング・コモンズ」である。図書館が学生同士で教育し合う場であることを意識して作ったオープンスペースだが、東京大学、名古屋大学等多くの大学の図書館長のほか、書店等企業も見学に訪れた。
第二弾は、学生寮での「ステューデント・コミュニティー・コモンズ」である。プライベート・スペースを確保しつつ、リビング等を共有する五人を一家族としたユニット方式を導入し、生活や議論の共有を図った。学生寮を委託、借上げする大学が多い中で非常に注目されている。

お茶の水女子大学論

平成二十年に開講した「お茶の水女子大学論」は、私が副学長時代に耳にした、学生の「お茶大を誇りに思う一方、大学のことを全く知らない。他の女子大の友人は、入学直後に大学について学ぶ機会があり、自分の大学のことをよく知っている。」という言葉をきっかけに開設に至ったものである。
本学の沿革や主な先輩を紹介し、学生自らキャリアデザインを構築してもらうことを目的にしている。また学生に、自らの発言が大学内で活かされうることを実感してもらいたいとも思っている。

学生の動向

お茶大生として変化したこと、変化していないことをそれぞれ一点ご紹介したい。
変化していないことは、お茶大生が主体的であるという素晴らしさである。大学生対象の意識調査で明らかになったこととして、授業への期待において、他大学では「授業内で全てを学びたい」学生が多かった一方、本学では「授業はきっかけであり、その後は自分で考えたい」とした学生が多かった。主体性があり、自分で考えることが好きな学生が集まっているという点で、変化していないと言える。
一方、変化は就職先にうかがえる。いずれの学部においても就職先は教員中心でなくなり、文教育学部は公務員、理学部はマスター進学後就職、生活科学部(家政学部)は民間企業への就職が多い。
なお、皆様方にご協力頂いた「卒業生アンケート調査」について、この席で改めて感謝申し上げたい。

今後の課題

今後の課題として、経済的基盤の構築が挙げられる。
大学の財源は「運営費交付金」と「学生納付金」、教員が獲得する「競争的資金」、そして「寄附金」が三つの柱であるが、「競争的資金」の獲得には、申請書の提出やプレゼンテーションなど先生方の負担が大きいため、それを補う大きな資金を見出せれば良いと思っている。また、直接的な営利事業は禁じられているものの、何らかの収益活動も考えたい。

最後に

震災という悲しい出来事はあったものの、学内の桜は今年も美しく咲いた。これからも皆様のお力を頂き、国の機関としてお茶大が役割を果たすよう努めて参りたい。

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